臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

日記#22 僕を嫌う犬と現実を考える猫 2020/07/27

こんばんは。

今日は皿も割らずに結構テンション( ↑՞ਊ ՞)↑アゲアゲな感じでここまできてたんですが、ついさっき犬を持ち上げようとしたら、なんか嫌がられ吠えられ引っ掻かれたので大変動揺しております。

え、なんで....????

 

今まで積み上げた信頼みたいなのが「キャイーン」と音を立てて崩れ去る瞬間はゾクゾクしますね。最悪だ。

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見ての通りチキンパエリアだ。うまそうだろう?めちゃめちゃうまいんだなーこれが。 

 

 

この前まで読んでいた「なぜ人を殺してはいけないか」を読み終わりました。

面白かったですが、なんのことやらさっぱり分からなかったので、もう少し基礎的なところから始めてみようと思い、永井均さんの著作「翔太と猫のインサイトの夏休み」を買いました。

 

中学生のために書いたらしく、文章は平易で哲学の語彙や知識がなくても、哲学的な議論というものを観察し、考えることができます。(それが簡単であるというわけではない)

 

僕は哲学に関してまったくの素人なので「おお、こりゃちょうどいいぞ!」と思い読み始めましたが、割と序盤からバチバチ哲学していました。

 

「これ頭使って考えなきゃダメなやつぢゃん。」

 

 

本は中学生の翔太と言葉を話す猫のインサイトが哲学的な議論を進めていく、という方式になっている。翔太が生徒役。猫が先生役/ガイド役で、翔太に質問を投げたり異なる考え方を示してくれる。

そしてこの猫、永井先生に似て(?)中学生相手にズバッと「君はまったく頭が悪いね」と言い放ったりして面白い。

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僕が全力で描いたイラストを笑うやつはまったく頭が悪いね

この辛口は、哲学の知識も経験も要らないが一旦死ぬほど考えてみろ、というメッセージだろうと思う。

そもそもインサイトという名前からして本気だってことがわかる。

猫にこんなガチな名前つけるかね?

マロンとかハチベエとか少し気の休まる名前にして欲しいものだけど。

 

そして猫も猫だが、翔太も中学生らしいところは冒頭で「朝寝は最高だ」と言っているシーンだけだ。(別に朝寝は中学生でなくとも最高だが)

 

そのあとは哲学猫相手になかなか素晴らしい議論を繰り広げていて、大人の僕はそれをみながらオロオロしている。

 

永井先生は「考え抜いてみろ」というが、考えることには多少の訓練が必要で、それが僕には皆無だから「翔太ってちゃんと考えられてすげーー」ぐらいしか言えないのだ。悔しいね。

だから今は読んだことを整理反芻することで精一杯。

 

そして整理反芻は本質でない.. 

考えろ... 考えるんだ...俺...

 

物語は インサイトが翔太に「この現実は夢でないと言えると思うか」と問うところから始まる。

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夢の「眠っている時に見るもの」という本質から、何を思おうと結局は夢の中にすぎない。

次にインサイトは「実は培養器の中に脳だけが存在しており、”現実”とはコンピュータから脳へ送られる信号が見せているもの」という考えを示す。

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コンピュータから培養器内の脳みそへ”寿司信号”が送られる。

仮想現実の私は作り出された仮想現実の中で仮想現実マグロを食べ「ウメーーー」と仮想現実的に喜ぶ。

 

次に現象的世界の私は実在的世界を認識できるか、という問う猫。

f:id:yakaatvancouver:20200728130324p:plain夢の中で夢の外のことを思っても結局夢の中であることに変わりないように、「実在的世界(コンピュータと脳みそ)を認識した」と思っても、それは現象的・内在的世界での出来事に過ぎない。

 

今日読んだのはここまで。

これはまだ実在論などの議論のイントロに過ぎなくて、ここらでヒーヒー言っている僕は先が思いやられるが、まあゆっくり読んでいこうと思う。

哲学とは人生と世界に関する深い真理を教えてくれるものだ、というのも噓ではないのですが、その真理に触れることができるのは、この遊び場でクタクタになるほど遊びほうけた後のことなのです。

永井均. 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない (Japanese Edition) (Kindle Locations 52-54). Kindle Edition.

「クタクタになるまで遊べ」 と。

 

2020年7月27日