臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

日記#210 仮免の感想・結果・備忘録・雑記 2021/02/01

アサリのボンゴレパスタを食べながらこの日記を書いています。皆さんはアサリの何ゴレパスタを食べてますか?教えてね。

 

今日は運命の仮免許試験。

朝の日本語クラスは特別にお休みを頂いて、9時半から始まる試験に備えた。全部で30人くらいの受験者がいたが、MTは私を入れて6人だけ。こいつらとはマジの親友(ダチ)になれるな... と勝手に思っていた。

 30分ほど試験についての説明があり、10時15分から技能試験が始まる。なぜか私だけMT組からあぶれてしまって、ATの人と同じ組に回された。あばよ、ダチよ。幸運を、祈る...

試験官に受験番号と氏名を伝えて、いよいよ試験が始まる。よーし、落ち着け...まずは周囲の確認から...左目視、左ドアミラー、ルームミラー、右ドア、目視...ウインカー、アクセルを軽く踏んでっと...ブブァアアアアアアアアアアアアァァン!!!!!!ひぃい...なんで?どうしてそんなにうるさいの...軽く踏んだだけなのに...あ、なんかチェックしてる....もう減点かな...終わったな...私の人生...短かったけど、でも楽しいことも...いっぱいあった...みんな、ありがとうね...バイバイ

とまあ、最悪のスタートを決めて、その後もミスを連発。直線ではスピードを出した後減速しきれず、もう少しで試験官にブレーキをバチーンと踏まれるところだった。超スピードのままカーブを曲がり切って誤魔化したけれど。そんなこんなで終始、お終いのテンションで運転した。

コースを走り終えると、試験官がアドバイスをくれる。「お前の運転は見るに耐えないし、助手席に乗るに耐えない。試験中30回くらい死ぬかと思った。お前なんかを路上に出したらそれこそ災害になる。お願いだから二度と車を運転しないでくれ。」とは流石に言わなかったかもしれない。でもカスみたいな運転を自覚しボロボロに打ちひしがれる私の耳にはそう聞こえた。

その後は同組のAT車の後部座席に乗り込んで、コースをもうひと回りする。運転席の受験者は私と同い年くらいだろうが、かなり緊張しているようで、今にも吐きそうな顔をしている。私は、最も受験者にプレッシャーを与えない後部座席での仕草は何か、と考えをめぐらし、最終的には持参したお茶を啜りながら、窓の外をまるで初めて見るかのように凝視していた。「私、お空が珍しくてしょうがないので、あなたの運転とか一切見てないっすよ〜」というメッセージを込めて。届いたろうか。この気持ち。

画像1

同組の女の子と一緒に試験車を待つ時間があまりにも気まずかったので、欲しくもないお茶を自販機で買ったりして時間を稼いだ。-110円

「緊張しますね...」

「はあ〜緊張しますね〜...嫌だな〜」

「ホントに...あぁ緊張してきた...」

とかいう中身ゼロの会話をした覚えがある。

 

技能試験の結果なんて聞かずに帰ってしまいたかったのだけど、流石にそうも行かないので、モルカーを羊毛フェルトで作ってみた!の動画をみて気を晴らしていた。1時間近く待たされた後に結果発表。おい!受かっとるやんけ。

というかほとんど誰も落ちてなかった。30人受けて2人ぐらいだったろうか。まさか仮免って簡単なのか?じゃあ試験官のあの態度は何?私の幻覚か?

そんなことを思っていたらすぐに学科試験が始まる。45/50が合格ラインなので5問まで間違えても良い。私は答えが全くわからない問題が6つあり、これが全部外れていたら落ちるなと覚悟していたが、幸運にも1/64を引き当てることなく通過となった。(確率の計算自信ない。ホントに1/64だろうか。)

そんなこんなで無事仮免突破。早速学科授業が始まった。

25才未満のみが受ける若年者教習なるものがあり、私のような未熟で無謀でボンクラで一知半解の若者が、どれだけ世間様に迷惑をかけているか、ということを1時間かけて聞かされる。

それが終わると、ビデオを見せられる。教習所名物、交通事故の悲惨さをドラマ仕立てに再現したビデオ。私はこれを見るために教習所に入ったと言っても過言ではないので、まさに待望の瞬間だった。

教習所のビデオはつまらない、演技が棒、わざとらしいなどの前評判を聞いていたのだが、全くそんなことはなかった。押しも押されぬ名作ドラマだった。

男が一時不停止によって原付の運転手を殺してしまう、という内容なのだが、これが一筋縄ではいかない。事の重大さがいまいちピンと来てない加害者、それを叱咤し一人苦しむ妻、たびたび描かれる被害者の娘との交流...さらに会社の上司から被害者の姉まで出てきて、事態は混迷を極める。繊細な心理描写、流れる涙、ツイストするプロット、うなるカメラワーク。

ドラマ終盤はバッドエンドともハッピーエンドともとれぬ、絶妙な後味でセカンドシーズンを大いに期待させた。

8.5/10           92%              89%
IMDb    Rotten tomatoes   Metacritic 

 

2021年2月1日