臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

マッチレビュー:Juventus - Atletico Madrid

お久しぶりです。先日、一部の過激派の読者層から「サッカー解説記事はまだか?」「さっさとアトレティコ戦のレビュー書かんかい!!」などの脅迫メッセージを多数いただいたので(0通)足りない頭を絞りに絞り上げて、試合開始から45分までの解説記事を書きました。サッカー経験ゼロの私がお届けするインチキ解説記事、どうぞお楽しみください。

*大事なことなので一度しか言いませんが、私はユベントスファンではありません。

*「偉そうに書いてるけど、そんなの結果論だろ怒!!」というコメントは戦術ブログではご法度です。

 

 1stレグで2-0で惨敗しポニョっぷちのユベントスは、トリノに帰ってきて3点差つけて勝つしかない萌え燃え展開。先週末のウディネーゼ戦で良い動きを見せたスピナッツォーラが左SBで、1stレグでは途中出場だったジャンも先発。試合前の選手紹介では4-4-3の布陣だが、最初の10分を観ると守備時にはジャンが底に落ちて、左からマトゥイディ、ピヤニッチ、ベルナルデスキの中盤。ロナウドとマンジュキッチはポジトラ用に前に残る4-1-3-2。ポゼッション時には両サイドバックがかなり高い位置をとって3バック+1になるアッレグリの変人っぷりがよく現れた変態フォーメーション。

アトレティコはお家芸の4-4-2。

 

 62パーセントのポゼッションを90分間保てていたのは、アトレティコが「2点差くらいなら守りきれんじゃね?」というスタンスでユベントスの最終ラインにかなりの時間的余裕を与えていたのが大きい。アトレティコ名物のスーパーハイプレスを封印し、4-4ブロックで堅く守りきる予定だったのだろう。

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終始フリーになりがちだった左サイドのキエッロと右のジャン

基本的には、ボヌッチ-キエッリーニ-ジャン-ピヤニッチで菱形を形成し、2トップのアトレティコディフェンスの一列目に対して数的優位を作る。モラタとグリーズマンの2トップは菱形の頂点であるピヤニッチにボールが入ったら寄せるという程度のもので、「ビルドアップを阻害しちゃおおお!!」という熱い気持ちは感じられない。

4-4-2ディフェンスの最大の(?)弱点である2トップ脇のスペースを誰が見るか、ということに注目して見る。股間パフォーマンスで人気急上昇中のシメオネはおそらく、このスペースはある程度自由に使われても、2列目でしっかり止めてそれ以上侵入されなければOKと考えていたのだろう。

ジャンとキエッロにボールが入ると、2トップがゆっくり(ジョギング程度)プレスにいき外へ誘導しようとする(フリをするだけで、大してプレッシャーはかかっていない。)もともと走るの大好きグリーズマンの方がこの仕事をしっかりしていたように見える。

それでもボールを持って前に運ばれると、さすがに中盤の誰かが対応しなくてはならない。

インサイドハーフのサウールが一つ前に出て対応する、というのが一番リスクの低い方法だったように思う。レマルはカンセロに着いて、他の二人がボールサイドにスライドする。

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この後、ベルナルデスキのキープから左へ展開

しかーし、ベルナルデスキもピヤニッチもマトゥイディも多少のプレスでは動揺しない強い心と技術を持っているので、結局スカスカの逆サイドに展開されて、スライドが間に合わないうちにクロスをあげられるというのが目立った。

 

左サイドのレマルは基本的に、対面の選手となるユベントスのWG(カンセロ)を見るのが仕事だったが、試合中何度か、カンセロを捨てて、ドリブルでボールを運ぶジャンにチャレンジするシーンがあった。

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ドリブルで持ち上がるジャンに対応するレマルと放置されるカンセロ

リスクを背負ってチャレンジにいったレマルは何としてもジャンを止めたいところだったが、好調そうなジャンにあっさりかわされカンセロにボールを入れられる。結局この後カンセロ→ベルナルデスキと繋がってクロスをあげられた。

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(1秒後)あっさりかわされるレマルと広大なスペースを享受するカンセロ

ユベントスの攻撃はまあまあいつも通り。最恐FWマンジュキッチとロナウドをターゲットにクロスを入れまくった。ゴディンとヒメネスのCBにはなかなか競り勝ててはなかったが、2人を相手のSBとマッチアップさせるお得意の形を作り、26分の先制に先制。中盤でボールがこぼれたところをベルナルデスキの突然のスーパークロスがロナウドにバッチリあってヘディングゴール。SBフアンフランおじさん(34)がマッチアップしたが、もちろん敵うはずもなく同じく34歳のおじさんロナウドに暴力で叩き込まれた。

 

 その他、前半の見所としては、キエッリーニの流血シーン。キエッリーニが試合中に血を流すと、ユベントスは必ず勝つという有名なジンクスがあり、頬に零れる真紅の血潮を観てユベントスファン大喜び!

もう一つは前半終了間際のモラタのヘッド。

モラタのワンフェイクであっさりボヌッチがマークを外されどフリーヘッド。(ちなみに、この世界最高CBが突然顎が外れるようなミスをすることを、界隈では『ボヌる』と言います)。

 

ということでやっと前半観終わりました。

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試合中に口臭チェックをするピヤニッチ氏

なんか聞くところによると、この後ロナウドがなんやかんやで2点決めて、ユベントスが勝ったらしい。めでたい。

以上。