臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

日記#51 小学校の先生 2020/08/25

寝る前に紅茶を飲んだら、一晩中カフェインに殴られ続け一睡もできずに朝日を迎えた。初歩的なミスすぎる... 人生1周目かよ

カフェイン耐性のない体質しておいてお茶やらコーヒーやらホイホイ飲むから体が泣いている。馬鹿な脳みそを持つ首から下は大変だ。

 

 

今日読んだ本に「モラルとは何か」みたいな話があったので、考えてみた。ちなみに著者はティモシー・ケラーという有名な作家、神学者だ。キリスト教の観点から無神論者が考える「モラル」がいかに浅はかで論理的でないか片っ端から論破していくワクワク冒険物語だ。(違う)

ケラーは近代ヨーロッパは「最も道徳的な世界」であると紹介しながらもその根幹にある「自由と平等」の価値観にいかに本質的で合理的でないかという説明をしている。つまるところ「君たち自由と平等が最高だと思ってるみたいだけど、その理由をちゃんと説明できるの??」ってなことだ。

「国連がそう言ってるし。」というのは答えにならない。

国連人権憲章様のおっしゃる「人間は生まれ持って自由で、他の人のそれを侵害しちゃだめよ」というような考えも、「どうして」と聞かれると沈黙してしまうから。

もう一つの無神論的な考え方に「モラルってのは完全に主観的なもので客観性などミジンコほどにもない」というものもある。

もしモラルが無神論者の多くがいうように完全に主観的なものであったら、他人にモラルを押し付けることなどできないことになる(実際にはバンバン押し付けている)。さらに「じゃあ人を殺すことも個人の問題であって人が口出しすることはできないのか。」という反論もある。

ほらね、神のみによってしか説明できないでしょう、というのがケラーの主張だ。

 

アメリカの公立小学校で道徳について説明する教師の苦労話が紹介されている。

パターンA
「どうして嘘をついたらだめなの?」
「駄目なものは駄目だからよ。」
「誰がそんなこと決めたの?」
「神よ(宗教の話をしたので先生のキャリア死亡)」

パターンB
「どうして嘘をついたらだめなの?」
「社会の習慣でそういうことになってるのよ。もちろんこれは社会的であるだけであって絶対的なものではないけれどね。」
「は?????先生意味わかんなーい。」
「(意味わかんないので死亡)」

 

どちらにしても死が待ち受ける究極の質問だ。教師という仕事は難しい。

 

少し調べてみたら日本でのモデル授業的なやつが紹介されていた。

www.poplar.co.jp

『嘘をつかずに生きていくことは誰にもできないのだから、嘘を自覚しながら嘘といっしょに生きていこう』という谷川俊太郎さんの詩を最後に紹介するという若干卑怯な手で授業を締めている。学校の道徳の授業って何にも覚えてないけど、めちゃくちゃ高度な問題を扱っていたんだな。小学校の先生すごい...

 

僕が小学校教師だったらこういう授業をする

 

4年2組 5時間目:道徳

ガラガラ...
バチーーーーン(机を叩く)
先生「はい、号令。」
日直「気をつけ、お願いします!」
先生「声が小さい、やり直し。」
日直「気をつけ!!お願いします!!」
先生「はい、道徳の授業をします。おい、田中!道徳ってなんだと思う?」
田中「は、うるせーんだよ。昼寝の邪魔すんなよ!」
先生「悪かった。山下はどう思う?」
山下「やって良いこととダメなことの決まりですかね...社会で生きる上で守らなきゃいけないこととか...」
先生「なるほどな。間違ってるよ。」
山下「え??」
先生「お前らは騙されているんだ。道徳なんてものは嘘だし、嘘だから別に守る理由なんてないんだよ!」
山下「どういうことですか?」
先生「つまり道徳というのは、他人がお前にどう振る舞って欲しいかってことなんだ。例えば、俺はずっと前から田中を殴りたいと思っている。生意気だからだ。でも俺は田中に殴られたくない。あいつは空手7段だからな。だから俺は「田中は俺を殴ってはいけない」という学級ルールを作りたい。でもそんなことしたら田中が文句を言うだろう。だから「この教室では人は人を殴ってはいけない」というルールに変更する。「殴った人はトイレ掃除1年間」という罰もつけよう。そうすればみんな文句はない。みんな授業中に突然殴られたりしたくないからな。こういう風にして道徳は作られる。しかし俺は密かに田中を殴る計画を立てている。ルールを作る前から考えていたことだ。もちろんトイレ掃除をするはめになるが、田中の生意気なアホ面に右ストレートを入れる快感に比べれば大したことはない。この時の俺を誰も止めることなんて誰にも、どんな道徳にも、ルールにもできない。これは俺の世界だからだ。道徳なんぞは俺の世界のオブジェクトであるお前らが突然俺を殴ったりしないように決まったもので、それが俺が殴ってはいけない理由にはならない。世界は俺にとって存在する。つまりそういうことだ。今から俺は田中を殴る。おい、田中!!立てぇぇぇぇ!!!!!!」
授業参観中の親「早くクビにしてください。」
同じく参観中の校長「もうクビになってます。3行目くらいで。」

 

2020年8月25日