臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

日記#41 夜短歩乙女に首ったけなので罪罰くんは一旦下がってて 2020/08/15

毎朝アマゾンの密林を散歩することを日課としている僕だが、今朝この本がKindle Unlimitedに落ちているのを見つけた。ということで、昨日『罪と罰』を読破すると宣言したばかりだが、あれは嘘だ。今日はこれを読む。

 

21世期にもなって源氏物語を紹介している人もいるぐらいだから「12年前の話題作わざわざ紹介するかよ?」というような意見は慎んでいただきたい。

諸君、異論があるか。あればことごとく却下だ。

森見 登美彦. 夜は短し歩けよ乙女 (Japanese Edition) (Kindle Location 1469). 角川グループパブリッシング. Kindle Edition. 

と森見 登美彦さんもおっしゃっている。

半日かけて超スピードで読み終えた。何しろKindle Unlimitedは明日失効するし、それまでに罪罰くんもやっつけなければならないから今日中に読むより仕方がなかった。時間に追われてする読書は最悪だ。これぞサブスク文化の弊害。

 

そんなこんなでついさっき読み終わった。これこそ声に出して読みたい日本語という感じがある。寄せで講談を聞いているかのような心地よさ。アア〜キモチイイ〜〜 それでいてオタクがニヤニヤしてしまうような文学小ネタがびっしりと全体に敷き詰められていて、うん。めっちゃいいな。ずっと読んでいたい。いや〜これは売れるわ。ベストセラーになるポテンシャルあるよ。映画化もワンチャンあるかもしれない。

 

ああ、しかしこの本は明日の24時には消えてしまうのだ。

 

君は覚えているだろうか。君がAmazonの広大な海を漂流しているところを散歩中の僕がたまたま拾い上げた、あの時のことを。人はこれを偶然だとかアルゴリズムだとか、はたまた最適化だとか呼ぶかもしれない。でも僕にはわかっている。君との出会いは紛うことなき必然であり運命であった。そして明日の24時ちょうど、君はあの茫洋のAmazonサーバーへと帰っていく。僕をこの部屋に一人残して。僕は君が、その印象的な横顔がKindleのバーチャル本棚から消える瞬間をこの眼に焼き付けようと思う。そして僕は、君が巡り巡って僕の元へ帰ってくることを信じている。きっと、いつかふらっと立ち寄った古本屋で違法PDF化されプリントされた君を見つけるだろう。だからその日まで、さようなら。

 

もちろん映画も最高なので、もし見ていない人がいれば

恥を知れ!しかるのち死ね!

森見 登美彦. 夜は短し歩けよ乙女 (Japanese Edition) (Kindle Location 1736). 角川グループパブリッシング. Kindle Edition. 

2020年8月15日 終戦記念日か。