臍(ほぞ)を狙え

Dame ramen y dime tonto.

ドイツ語でソーセージ注文するのがまぢ楽勝だったという話

3日目 ミュンスター

 

勘のいい読者の皆さんならもうすでにお気づきかもしれないが、筆者はスポーツ万能成績優秀、ギターを持てば鈴木一郎、ライトを守れば布袋寅泰といった具合に、生きるための全てを持った全知全能タイプだ。

しかし、そんな完璧に見える筆者にも公にはしていないが、できないことが三つほどある。

一つ、課題のレポートを締め切り二日目に始めること、

一つ、暑い夏にあヂヂヂィィイィヨォォォォママ~と弱音を吐かないこと

そして最後に、ドイツ語だ。

 

フランクフルトではBe a tourist if you are(ローマに入ってもローマ人でないならローマ人のふりをするな、このバカチンが!)という古の言の通り、ヘローヘロー、アイム フロム キャアアナダ!!キャン アイ ゲット ア ワーラー eheh????と絶叫しながら街を歩いていたものだが、ここミュンスターではそうはいかない。

おそらく、だが、この街でドイツを喋れないのは僕だけだ。街を歩いてるだけで激しい劣等感を感じる。

今日は勇気を出してドイツ語で注文しよう。

ドイツ語でソーセージが買えれば、ドイツ語が喋れると公言しても大丈夫だそうだ(要出典)。

もちろんドイツ人皆英語上手いので、

ここでHallo,.....Can I have — と続けてもなんの問題もないが、それは少々失礼ではないか?

郷に入れば、郷に従え(これは僕が今思いついた諺だが)。やっぱりドイツを喋った方がいいに決まってる。

Das, bitte (これください)で十分だとどこかに書いてあった(出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください)。

でもそれでは短すぎてドイツ語を喋っている!という実感が薄い。

僕はがっつり丸ごとセンテンスを喋ってブログに「ドイツ語で注文簡単すぎワロタwww」と書きたいのだ。

 

ということで、

筆者はパン屋の店員のお姉さんの真ん前でケータイを取り出すのである。

ああ、21世紀に生まれてよかった。

これが本当にローマならばアレクサンドリア図書館までパピルス本を探しに走っていかなければなかったのだ。

「ジョブズマヂ最高」とアップル教の祈りの言葉を呟いてから

「ドイツ語 ソーセージ 注文」で検索。

なるほどソーセージは Wurstというのか。

Ich nehme wurst. Ich nehme wurst…

5回ぐらい口ずさんでみる。

かなりいい感じだ。ドイツ語を喋っている僕!かっこいい!!

お、待てよ。もしかしたら何本いるか聞かれるかもしれないな。

万が一聞かれたらわからないから(聞かれたのかどうかすらわからないから)、先に言っておこう。

「一本のソーセージ」

あれ、一ってドイツ語でなんていうんだっけ?

しかしドイツ滞在ももう3日目、数も数えられなかったとは恥ずかしい限りだ。

「ドイツ語 数 発音」で再検索。

Ich nehme eine wurst.

どんどんドイツ語っぽくなってくる(なお最初からドイツ語)

パンも欲しいから、

Ich nehme eine wurst mit brotchen で良さそうだ。

これはかっこいい。

「ああ、Ich nehme eine wurst mit brotchen、おお神よ、授けたまえ」というような感じで荘厳に唱えれば、神も簡単にソーセージと天国行き切符をくれそうだ。

3回ほど練習して、心を決める。

お姉さんがこちらを(なに店の前で5分も携帯眺めてんだ、叩き出すぞ、グオラァ)というような目つきで見つめている。

行くしかない。

3歩前へ踏み出し、第一声

Hallo!

Hallo.

hmmm (なんだっけ?僕は今ここでなにをしてるんだっけ)

What can I get for ya?

can I just get a sausage with a bread, please?

Sure, it’ll be 2.9 euros.

Thanks, (ああああああああ、やってしまったぁぁ普通に英語で注文してシマッタァァ)

Byebye

僕(めちゃめちゃ大声で)Tschüsssssssss!!!!!

ということでドイツ語で注文余裕だったよ、って話でした。

読んでくれてありがとう。

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ドイツのクロワッサンが美味いという話はまた今度